南点⑨「本の行方」

2022年5月6日付の南日本新聞のコラム「南点」です。
古書はどこから来てどこへ行くのか?
ということで「本の行方」という題で今回は書きました。
店に来られる方から、昔は本を持っていたけど処分してしまったという声を聞くことがあります。
複雑な気持ちになりますが、古書店の存在をもっと多くの人に認知してもらえるように努力しなければいけないなと反省したり、本を整理するのは物理的なあるいは精神的な事情も絡んでいるので悔しいですがタイミングというものもあるよななどとも思います。
実際、本の状態によっては買い取れないものもあるのですが古書店を一度呼んで(当店でなくても)本を見させてもらえたらありがたいなと思うばかりです。
先日ご依頼いただいた出張買取で、この「南点」を読んで連絡を下さった方がいらっしゃいました。
亡くなったお父様の蔵書をとのことで車一杯に買い取らせていただきました。
買い取ったものはまだ整理をしている途中ですが、買い取った本の汚れを取ったり磨いたりページを捲って本に息を吸わせたりの作業をする時間が私はとても好きです。
埃を被っていたものが息を吹き返そうとしている瞬間と言いますか。
もちろん次の人の手に渡せるかどうかはこちらの技量にかかっているわけですが。
買取と販売の双方励まなければと思う次第です。

さて、南点のことで1点謝らなければいけないことがあります。
前回の南点の投稿で残り3回と書いていましたが間違いで、前回の投稿時点で正しくは残り4回でした。
つまり、このコラム分が終わり、あと3回分残っています。ややこしくてすみません。
単なる書き間違いだけではなく私自身思い込んでいた間違いだったので、今慌てて書くネタを考えているところです。
最後まで慌ただしい感じになりそうですが、残り1ヶ月励みたいと思います。

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