【今週の営業予定】
11/22(月) 12時〜18時営業
11/23(火) 臨時休業
11/24(水) 12時〜18時営業 ※臨時で営業
11/25(木) 定休日
11/26(金) 12時〜18時営業
11/27(土) 12時〜18時営業
11/28(日) 12時〜18時営業
【今週の1冊】は休みます。
【雑記】
11/23(火・祝)はガーデンズシネマさん(マルヤガーデンズ7階)で観たい映画があるので臨時休業します。11/20(土)と11/23(火・祝)の2日のみの上映なのでどうしても行きたくて。すみません。
観たいのは『カナルタ 螺旋状の夢』という民族誌映画です。(10時30分から上映)
私は人類学に興味があって目下勉強中なのですけれども、この映画の監督はイギリスで「映像人類学」を学ばれたとのことです。
アマゾン熱帯雨林にあるシュアール族の集落をフィールドワークした民族誌映画で、予告編を見た感じだと、鬱蒼と茂る熱帯雨林で埋め尽くされたビジュアル、そして風になびく森林の音がとても強い印象でした。
少し話が逸れますが、
佐藤知久さんが『フィールドワーク2.0』という本の中で面白いことを言っています。
これからの人類学において「世界文学」の考え方が一つのヒントになるのではないかと。
ここでいう「世界文学」とは、世界各国に存在する文学を単に並び立てたり総称したものではなく、人間の「実存の未知なる側面および形式」を発掘し焦点を当てて書かれた文学だと言います。(確かクンデラの言葉を引用していたと記憶してますがうろ覚えです。間違ってたらすみません。)
そのような大きなグラウンドを背景にしながらその足場自体を更新するような仕事をすること。
人類学の仕事もまた一つのスタンスとしてそういう方向のものがあってもいいのではないかという提案だったと記憶しています。
個人的な解釈ですが「実存の未知なる側面および形式」を「人間性」という言葉に言い換えることができるのではないかと思います。
私が人類学に魅力を感じるのはそういった「自分が知らなかった(新しい)人間性」に出会える側面にあるような気がします。「人間性」は、元々決まっていたり普遍的に固定されているものではなく、具体的な場所や状況や関係性の中から人々の実践とともにその都度つくられるものなのだと、人類学の勉強をしているとそう思う時があります。
先日、川瀬慈さん製作の「ラリべロッチ 終わりなき祝福を生きる」という民族誌映画をYouTubeで見ました。
民族誌映画を見るのは初めてだったんですが、調査者がカメラを持ちながら調査対象者に同行して、撮影者もまた調査対象者とともに目前の出来事に巻き込まれていく様がとても面白かったです。フィールドの風景や音も五感で感じられるので、よりプロセス的な出来事として、映画に没入したような気がします。
映画の内容としては、エチオピアの物乞いをする老夫婦に同行した様子が映し出されています。
老夫婦は「祝福してやる」と言って、勝手に人の家の前や中に入っていき祝福の言葉を歌い始める。そして、お金を渡すまで歌うのをやめません。
日本の常識からしたら「ありえない」ことで、現地でも疎ましいなという素振りをしている人もいます。でも、(祝福してくれているのだから)お金を渡す人はもちろんいるし、疎ましそうなそぶりを見せる人と物乞いをする人とのやりとりの様子をどこか楽しそうに遠巻きに見ている人もまたいる。そして物乞いをする人も恥ずかしいという感覚は全然なくてむしろこれが先祖代々から受け継がれる自分たちの仕事なんだと誇らしげにカメラに向かって語っている。
映し出された出来事に説明が付されているわけではないのですが、でもそこには確かに人間的な営みがあるのをリアリティを持って感じられて私はとても面白かったです。
映像人類学というものを私はまだよく分かっていませんが、とても面白い実践だなと思います。
『カナルタ 螺旋状の夢』はどんな映画になっているのか、観るのがとても楽しみです。
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